寝ない人

一足先に職場を出て、
本屋で彼を待つ。

6時過ぎには彼から連絡があり、
ちょっと遠くの居酒屋まで行った。

運ばれてきたジョッキがなぜか欠けていたらしく、
彼は唇を傷つけていた。

飲む前に気付きなさいね。いい年なんだから。

店員さんにジョッキを交換してもらって、
ビールサービスしてもらって、
「いやー、悪いですね」なんて言いながら
にこにこしてる彼を見てたら、
怒っていたこととかどうでもよくなってしまった。

私も相当単純だ。

今日は絶対寝ないと宣言して、
目を見開いて起きていた彼。
疲れてるのにごめんね。